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【十勝へのメッセージ-企業トップに聞く-】古河電気工業 小林敬一社長

  • 2017年6月20日 12時57分



インフラ支える技術力
持続可能な社会へ

 古河電気工業(本社東京)は、「持続可能な社会の実現に貢献」を掲げ、世界トップクラスのシェアを誇る光ファイバーなどのインフラ関連や自動車部品を手掛けている。グループ会社数120社、連結従業員数5万人超という古河電工グループを率いているのが、4月に就任した小林敬一社長(57)=室蘭市出身。十勝とも縁がある小林社長に抱負と事業戦略を聞いた。

<こばやし・けいいち>
 1959年室蘭市出身。早稲田大学大学院理工学研究科修了。85年に古河電気工業入りし、原価低減推進部長、巻線事業部長、グローバルマーケティングセールス部門長などを経て、4月に社長就任。休日は1日2回の愛犬との散歩で10キロは歩く。劇団四季のファンで、「座席で見え方も違い、毎回感涙する」。

十勝に交通・情報ハブの役割を
 -130年以上の伝統に基づき、インフラ関連の事業を展開している。
 「世紀を超えた素材力」を強みに掲げ、素材から製品まで一貫して自社製造、販売を続ける。電線を地中埋設化する無電柱化では、電線とケーブルトラフと呼ばれる電線用収容材まで手掛ける。素材に樹脂を用いるケーブルトラフは軽量かつ頑丈で、近年、問題化する建設作業員の負担軽減も図っている。高解像度の4K、8K映像の伝達に必要な製品も取りそろえ、市民生活とも密接に関わる分野で、縁の下のお役に立っていると自負している。

はやぶさに電池
 「奇跡の帰還」で盛り上がった小惑星探査機「はやぶさ」に載った世界初の大容量リチウムイオン電池も、グループ会社の古河電池が製造したものだ。現在、順調に飛行を続ける後継機の「はやぶさ2」にも同社製電池が搭載されている。大樹町での射場誘致の動きは承知しており、今後も航空宇宙産業の市場は拡大するとみている。22世紀に向けて、情報、エネルギー、熱を「伝える」「つなぐ」「蓄える」といった基盤技術にさらに磨きを掛けたい。

 -十勝との縁は。
 母方の祖母が帯広市内でマルト外崎(とのざき)商店を営んでいたことがあり、室蘭に移り住んだ後にも「ジャガイモは十勝」と繰り返し話していた。私自身も何度も足を運んでいるが、海と山に囲まれた室蘭出身の自分にとって、十勝の風景は北海道そのもの。空気を吸うだけで、緊張がほぐれ開放されると感じる。

 北海道の問題として、札幌圏への一極集中が言われているが、解決には交通、通信のインフラの充実が重要になると考える。十勝・帯広は位置的にハブ(広域交通網の拠点)の役割が期待できる。北海道は観光資源が豊富で、ネットワーク化で可能性は広がる。帯広シティーケーブル(OCTV)などケーブルテレビ局での展開の他にも、当社の技術を生かして、生まれ育った北海道に貢献できれば光栄だ。

古河電気工業の看板商品である「1000芯光ファイバーケーブル」

自動車部品に注力
 -社長就任から2カ月。改めて抱負と今後の展望を。
 社の歴史と責任の重さに身が引き締まる思いだ。工場勤務など製造現場畑が長く、「会社の原動力」は現場で汗を流す社員一人ひとりと考える。社員には必ず適材適所があり、意識と目的を持ち、やり遂げる場と機会を与えたい。製造、営業、総務など各部門で全く異なる課題や苦労を抱えるが、共通の方向に進むようにしたい。

 今後はインフラと自動車部品部門に注力する。自動車は軽量化、電動化や自動運転化、大容量の5G(第五世代無線移動通信技術)時代を見据え、新技術の融合領域を進展させる事業を展開する。情報通信事業の好調もあって、中期経営計画の目標値を2年前倒しで達成でき、いい船出を切れた。「経営は連続だが、やり方は不連続」を掲げ、「チーム古河」として柔軟に、戦略的に攻めていきたい。
(聞き手・東京支社長竹内徹)

<古河電気工業>
 古河鉱業(当時)が1884年に本所鎔銅所と山田電線製造所を開設し創業。1920年に現社名で株式会社化した。情報通信、エネルギー、自動車部品などの6部門でグローバルに事業を展開する。資本金694億円、連結売上高8433億円(2017年3月期)、連結従業員数5万2254人。

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