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【食~北海道食べる通信~】命をいただく

  • 2017年1月31日 13時08分

エレゾ内のラボで解体されるエゾシカ肉。「命をいただく」ということを考えさせられる

 豊頃町大津にあるエレゾ社のラボ(工房)内。圧倒的な「力」がその場所にはあった。なぜなら「命をいただく」ということが、そのラボの中で体現されていたから。

 ラボには今朝撃ったばかりのエゾシカが運ばれる。運ばれるとすぐに、つるし、皮をはぎ、内臓を取り出し、解体されて、肉になる。肉は熟成され、出荷を待つ。出荷できない部位は、丹念に切り取られ、加工品の原材料になる。社長の佐々木章太さんは言う。「われわれは食物連鎖の長。だから、敬意を持って肉をいただく。一片たりとも無駄にしたくないんです」

 冷えたラボの中で、ほんの数時間前まで野山を駆け回っていただろうシカからは、もうもうと湯気が出ていた。佐々木さんの言葉を頭の中で反すうしてみると、不思議と「かわいそう」という感情は出てこなかった。

 後ろ足の大きな塊がまな板の上に運ばれる。手際よく入れられる包丁は、肉を「切る」というよりも「はがす」という表現がしっくりきた。そして、見覚えのある鮮やかな赤色の塊に変身を遂げた。一連の工程を見て肉になったそれは、「美しい」とさえ思える存在感を放っていた。

 エゾシカは大地を走り、野山の大自然を餌とする。究極のオーガニック食材ともいえる。それもあってか、最近は「ジビエ」として都心でブームになりつつある。「命をいただく」ことは、その他のどんな家畜でも同じ。食物連鎖の長であること。感謝していただきたい。
(「北海道食べる通信」編集長・林真由)

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